未経験から組み込みエンジニアってどうなのかなぁ…
そんな疑問をお持ちの方のために、「未経験から組み込みエンジニアを目指す人に知ってほしいこと」を記事にしました。
当サイト管理者の私も未経験から組み込みエンジニアになりました。現役エンジニアによる説得力のある記事です。
まず、組み込みエンジニアは他のITエンジニアとは一線を画すエンジニアです。プログラミングが出来るからといって組み込みエンジニアになれるとは限りません。
マイコンの知識だけでなく、製品によっては制御工学やネットワーク、さらにAIやIoTなどの最新技術の習得も必要です。
そのため、一般的には知識が乏しい未経験の方が、組み込みエンジニアになるのは茨の道だと言えます。
今回は、「未経験から組み込みエンジニアを目指す人に知ってほしいこと」について解説していきます。
最後まで読んで頂けると嬉しいです。
組み込みエンジニアとは何か?
組み込みエンジニアとは、家電製品や車載製品、設備装置などに搭載されるソフトウェアを開発するエンジニアのことです。
組み込みエンジニアの歴史は古く、マイコンが一般的に使われるようになった1980年代には既に存在しており、近年のWeb系エンジニアとは文化や仕事の仕方が違います。
しかし、最近はIoTやAIを搭載した製品開発のために、組み込みエンジニアは必須であり、非常に高い需要があります。
組み込みエンジニアに転職すべき理由について述べた記事はこちらになります。
>>組み込みエンジニアに転職すべき理由とは?需要や将来性について解説!
それでは、組み込みエンジニアと他のITエンジニアとの違いについて解説していきます。
他のITエンジニアとの違いを理解しよう
組み込みエンジニアは一般的なITエンジニアのイメージではないかもしれません。
未経験の方は、違いについて十分に理解しておきましょう。
組み込みエンジニア以外に代表的なITエンジニアに、業務系エンジニアやWeb系エンジニアがあります。
業務系エンジニアでは、C#やJavaなどが使われ、Windowsアプリケーションや大規模なシステム開発などがメインになります。
ただし、組み込み系エンジニアではマイコン用のプログラムを作るので、業務系エンジニアとは違い、開発リソースに限りがあります。そのため、メモリや処理速度などを気を付けて開発しなければなりません。
また、Web系エンジニアとの違いは業務系エンジニアより明確です。Web系エンジニアには主にネットワークやフレームワークへの理解が大切ですが、組み込み系エンジニアに求められるスキルはハードウェア寄りです。
では、具体的に必要となるスキルや知識について解説していきます。
まずは、組み込みエンジニアの仕事内容についてみていきましょう。
組み込みエンジニアの仕事とは?
組み込みエンジニアと言っても、簡単なワンチップマイコンの開発から、AI搭載の自動運転プログラムまでと幅広く、プログラムの開発工数や開発規模も100倍以上違います。
組み込みエンジニアと言っても、いろいろな仕事内容があるのは、他のITエンジニアと変わらないんだなぁ。
組み込みエンジニアは、どのような製品を開発するかによって、仕事内容が違ってきますので、開発する製品についての知識も非常に重要です。
転職では、職種だけでなく、業界や対象製品についても入念に調べておきましょう。
具体的な組み込みエンジニアの仕事は以下になります。
- ハードウェア及びソフトウェアの設計・仕様策定
- 組み込みソフトウェアのプログラミング
- デバッグとテスト
ハードウェア/ソフトウェアの設計
ハードウェアの設計や仕様策定までやるんですか?
ハードウェアの設計が必要なケースもあります。
ハードウェアの知識は必須ですね。
組み込みエンジニアがハードウェアの設計や仕様まで決めることは、プロトタイプ製品の開発では十分にありえます。
そのため、ハードウェアについての詳しい知識がないと、組み込みシステムの設計はすることができません。また、ステップアップを考えると、ハードウェアのスキルがあるに越したことはありません。
また、組み込みソフトウェアでは、採用するマイコンによってプログラムが大きく異なります。特にドライバやミドルウェアといったプログラムは、ハードウェアによって修正が多くなる箇所です。
処理速度やリソースを考慮した場合は、採用するマイコンの特徴を理解した上で設計・開発しなければなりません。
そのため、ハードウェアのデータシートに拒絶反応が出てしまうような方は要注意です。苦労すると思います。
組み込むソフトウェアのプログラミング
組み込みソフトウェアのプログラミングは難しいイメージがあるなぁ。
組み込みシステムで使われるプログラミング言語は、C言語やJava言語がほとんどです。
C言語/Java言語が使われる理由は様々ですが、一般的には下記の理由があります。
- CPUの命令に変換できる。
- 処理速度が比較的早い。
- 信頼性がある。
まず、組み込みソフトウェアで作るプログラムの対象はハードウェアです。よって、直接ハードウェアを操作する必要があります。CPUの命令を記述できるアセンブラもありますが、人が読みやすいC言語が使いやすいです。
また、組み込みソフトウェアは、ハードウェアを直接操作するため、大きな事故につながりやすく、安全性が非常に重要です。重要な要因が起きたときに、処理速度の速さが大切になります。C言語はコンパイラ言語であるため、インタープリタと比べると非常に処理速度が速い点がメリットです。
さらに、組み込みソフトウェアは製品化されると、長くプログラムを流用する傾向にあります。理由としては、テスト工数の削減やプログラムの信頼性があります。
C言語は組み込みソフトウェアで長く使われてきたプログラミング言語ですので、信頼性は抜群です。
組み込みソフトウェアのデバッグとテスト
デバッグやテストも大変そうだなぁ。
組み込みソフトウェアのデバッグは、開発と同じく重要な仕事です。不具合や品質に厳しい業界ですので、甘い考えでいると痛い目を見ますよ。
組み込みシステムで使われるプログラムは、製品として販売されると、プログラムの不具合修正が非常に困難です。そのため、プログラムのテストや検証に膨大な工数をかける必要があります。
組み込みソフトウェアの検証は非常に大変です。不具合を発見することも困難ですが、不具合の解析も非常に面倒です。
場合によっては、電子部品の不具合というケースもありますから、オシロスコープやハンダ付けなどで基盤から検証する必要があります。
このように組み込みソフトウェアは見えない電気信号が対象になるケースも多く、デバッグやテストは非常に大変なことは覚えておきましょう。プログラミングをしたいと思ったら、検証やテストにまわされることもありますから、入念にチェックしておきましょう。
先ほどから述べてきたように、組み込みエンジニアには様々な知識やスキルが必要です。
未経験の方が組み込みエンジニアになるためには、かなりの努力が必要だと思います。
しかし、組み込みエンジニアは慢性的に人手不足であるため、未経験の方が採用されるチャンスは結構あります。また、組み込みエンジニアは転職でも有利であり、企業が大切な人材として育成してくれる可能性があります。
未経験が組み込みエンジニアを目指すなら今がチャンスです。
未経験からのエンジニア転職には、転職エージェントを使ったほうが良い理由はこちらの記事が参考になります。
>>【転職初心者】未経験が転職エージェントを利用するメリットとは?
また、転職エージェントを利用して失敗しないコツの記事はこちらから。
>>【転職エージェントの使い方】転職エージェントを利用して失敗しないコツ
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まとめ
組み込みエンジニアは、AIやIoTといった時代では非常に貴重なエンジニアとなりつつあります。
また、組み込みエンジニアになることは難しいですが、組み込みエンジニアになることができれば、転職やスキルアップによる年収アップは非常に大きいのです。
今後も需要は増えていくと予想されますので、将来性を考えて組み込みエンジニアになることはオススメです。
興味のある方はぜひ挑戦してみてください。